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銀河幻風ハクレイガー・成敗1「幻想郷、壊乱」
時は2000と200年、幻想郷に罪の嵐が吹き荒れた!
どっちもこっちもあっちもそっちも見るに耐えない無法妖怪(もの)!
今こそ出番だGJ9、銀河幻風ハクレイガー、常世の悪をぶった切る!




1885年……明治18年の時。
幻想郷は日本と袂を別った。博麗大結界によって時代を超えた、人とあやかしの世界が出来上がったのだ。
そしてそれから百年と幾十年かあとのこと。スペルカードルールにより平穏を保っていた人とあやかしの関係は突如として崩れることになる。

外の世界からやってきた神様の作った蒸気からくり巨人「ヒソウテンソク」の登場が、人やあやかしに革命をもたらした。人やあやかしは、これを見て文化的な衝撃を受けたのだ。
そして皆、こぞってこの、ヒソウテンソクを作り戦わせるようになった。それが、ごっこ遊びの範疇で済めば良かったのだが……。

やがて、明治から動かなかった幻想郷の時代が大きく変わることになる。
あやかし達や神、人など各勢力が、「コネクション」と呼ばれる派閥を作り、幻想郷の覇権をかけて戦争を起こしたのだ。
「お嬢様、ここは危険です。ヒソウテンソクを持ち合わせていないこちらは不利、どうかご決断を」
今まさに、紅魔館がその戦争に巻き込まれ、風前の灯火にさらされている。
状況は不利。湖は既にチルノ率いる妖精コネクションが制圧。紅魔館も今まさに、それとは別のコネクションに制圧されかけていた。
紅魔館は、各コネクションがヒソウテンソクを自前で精製し、他勢力とぶつかり合っている中でただ一つ、ヒソウテンソクを作らなかった勢力である。
理由は単純なものだ。当主・レミリア=スカーレットが「吸血鬼の力に比べれば蒸気で動くはりぼてなど屁でもない」とたかをくくったのである。もちろん、当初はそれだけの実力差はあった。
だが、今、この状況……各コネクションのヒソウテンソクはあの時に比べて、格段にパワーアップしていた。技術も、武装も、パイロットも、何から何までパワーアップしていた。今や紅魔館は妖精コネクションにすら圧倒される最弱の立場となっていた。
だが、レミリアも時代を読めていないわけではなかった。
遅すぎたのだ。この時、紅魔館はようやく、パチュリー・ノーレッジの協力の元、自前のヒソウテンソクを製造しようとしていたのだ。
「咲夜。コネクションの時代はあと何百年も続くでしょう」
「はっ……?」
「私は出遅れてしまったわ」
「出遅れたなどと……」
それ以上の言葉はいらないと、静かに、自分の前に跪くメイド長の、その赤らんだ唇に右の人差し指を当てるレミリア。メイド長の目には涙がたまっている。
「コネクションの時代を終わらせ、新たな時代を築くのは私たち紅魔館ではなく、あなたと……博麗の血筋のものと、霧雨の血筋のもの、それに東風谷の血筋のものよ」
今はもう動けないけれど、未来ならやれる。レミリアはこうも付け加えた。
「私やフランは……だけど、あなたは未来を……」
言いながら言葉をすぼませ、と同時に何かの呪文を呟く。
「お嬢様、何を!」
崩れ往こうとする紅魔館。その中で話す二人。ここで咲夜が謎の魔方陣に拘束される。
「咲夜、あなたの時を止める能力は『時を越える能力』でもあるわ。いつしか目覚めた時に三つの血筋のものを集めて……コネクションの時代を終わらせて頂戴。それは私からの最後の命令で、そして」
あなたの運命。
そう言い放った瞬間、咲夜が強制解除不可能時空停止状態に陥った……言い換えればコールドスリープである。
レミリアが最後の力を、そして最期の力を振り絞り、咲夜の制御を壊す時空停止魔法を発動した。
「お嬢様ッ」
瞬間、咲夜は当主に向かって叫んだ態勢のまま、異空間に飛ばされた。
最後に咲夜が見た光景は、無敵の吸血鬼であるはずのレミリアが笑顔で、あっけなく謎のコネクションの駆るヒソウテンソクに倒される、無残な光景であった。そして、そのヒソウテンソクに乗っていたのは見覚えのあるあやかしであった……。

そして、咲夜が当主レミリアと離別した年から200年後。




「イヤッハー!!」
ここは幻想郷のとある人里。この人里は妖精コネクションの支配下にあった。今、一人の少女が、大量の妖精たちに追い回されている。
幻想郷は壊乱していた。コネクションの抗争は今まさに絶頂に達していた。
どこを見てもならずものが悪さをしでかし、ないに等しい警察組織を、ヒソウテンソクで脅かしていた。
「誰か助けて……!!」
かつて、その人里の近くには湖があり、そこには運命を操る程度の能力を持った吸血鬼が住んでいたという。
少女は、その伝承にある吸血鬼とどこか良く似ていた。
走る少女、飛んで追いかける妖精たち。そのスピードの差は歴然であった。
裏路地に逃げ込んで隠れようとした少女だったが、途中で石に躓いて転んでしまう。
「あっ……!」
「ヒャッハッハッハッハッハッハ!!!」
今がチャンスとばかりに妖精軍団が少女に襲いかかろうとした、まさにその時、銀のナイフが突然、妖精達の眼前に出現。そして額に突き刺さっていく。
「ぐぅわっ!!」
「ぎゃあっ!!」
「何奴ッ!?」
少女がはっとして、顔を上げる。そこには、かつて紅魔館のメイド長であった十六夜咲夜その人の姿があった。
「たかが妖精風情が……人間の子供を追い回して何様のつもりだ」
200年前に封印される以前とは想像もつかない、高圧的で男性的な態度と喋り方、そして200年前と何一つ変わりない独特の威圧感が、妖精たちを襲う。
「……あなたは」
そして、助けた少女の顔を見て、一瞬はっとする咲夜。だが、敵はまだ動いている。
瞬間的に意識を戦闘モードにまた切り替え、次々と妖精を200年前と変わらぬ体術で薙ぎ倒していく。
「早く逃げた方がいい。でなければ、そこに隠れていろ」
少女をかばいながら、妖精達を睨み付ける咲夜。流石の妖精たちも、自慢の不死身ともいえる体力だけでは太刀打ち出来ないと、今やっと悟った。
その隙を突いて、咲夜は少女を抱え、時を止めて走り出そうとした。
しかし……時が思ったように止まらない!4秒、止められればよかったのに止まった時間は1.5秒に過ぎなかった。それでも、妖精たちから逃げるには十分すぎる時空停止であったが。
その時、新手の妖精達が、目の前の裏路地の出口から飛び出してきた。
「挟み撃ちかっ!?拙いッ!!」
咲夜がまたナイフを投げようとしたその時、咲夜の上から赤い閃光がほとばしった。

「誰だ!?この赤い閃光、いや、札!まさか霊夢!」
赤い閃光の正体が札であることを知った時、咲夜は思わず旧友の名を叫んだ。
だが、彼女は……恐らく、自分が封印された200年前に死んだ。そんなはずはない。では誰だ?
「霊夢って俺の先祖の名前じゃん、結構有名なんだな」
そこにいたのは、おおよそ霊夢とは程遠いイメージの、華奢で背の高い男であった。顔は少々日本人離れしてはいるが男前であり二枚目である。
「それにしても女性二人をよってたかって趣味が悪い奴らだ、博麗・レイロック、助太刀する!」
拳銃を構えるような指のかたちで構え、長屋の屋根の上から飛び降りながら妖精たちに札を打ち込むレイロック。
彼のその姿は、かつての霊夢の姿と重なるものがあった。
「お嬢様の言っていた、博麗の血筋のものか……探す手間が省けた!」
「手間が省けた?何の事かは……とりあえず、今はこの状況を脱するのが先だと思いますよ!」
「それもそうだな、レイロック!」
咲夜も改めてナイフを投げる。時を止める能力はやはり、思い通りにならないものの……投げのテクニックでそれをカバーすることで、一見すると遜色ないように敵を仕留めていく。
妖精たちの阿鼻叫喚を、耳栓で塞ぐこともなく三人はあっという間に裏路地を脱出した。
「最後のおまけだ、受け取れよ!」
裏路地を出てしばらく走ってからレイロックが、自らの霊力をバズーカに変えて追っ手に向かって発射することで、ひとまずは難を逃れたのであった。

「で、手間が省けたって?」
それからまた距離を離し……かつて博麗神社があった場所にやってきた三人。ひとまず落ち着いたところでレイロックが先ほどの咲夜の発言を指摘した。
「私は十六夜咲夜、君たちにとっては200年前の人間だ」
「なんだって!ご先祖様の遺品の日記に、確かそんな名前の人間が出ていたけどまだ生きていたなんて!」
驚くレイロックが、あやかしに変貌したのかと指摘しようとしたが、咲夜は既に先手を打ち、レイロックの仮想している質問に答えた。
「安心しろ、妖怪になったわけではない。私はこのコネクション時代を終わらせるために、200年の時を越えたのだ。コールドスリープによってな」
「なぁるほどぉ、で?」
本当はコールドスリープなどと横文字で簡単に書けるような事象ではないのだが、それでレイロックは納得してくれた。と同時に彼は咲夜の次の言葉を促す。
「コネクション時代を終焉に導くには、博麗の血筋のものである君と、霧雨、東風谷の血筋のものが必要でな」
「なるほどね、そういう事ならお安い御用さ。東風谷は知らないけれど、霧雨の血筋なら……先祖からの付き合いだからすぐわかりますよ、えーっと……なんて呼べばいいんですかね?」
「ふふ、咲夜でいい、こちらもレイロックと呼ばせてもらう」
「わかった。……あ、さっきから気になっていたんだけど、その子は?」
その子……先ほど裏路地で救出した、レミリア似の女の子はさっきから咲夜の後ろに隠れている。
「……レミィ」
「ん?」
「レミィ・リィ・スーって言うの、私……」
何か、怯えながら名前を言う少女レミィ。咲夜は彼女がレミリアの転生後の姿ではないかと先ほどから、勘ぐっていたのだが、これで疑問が確信に一歩近づいた。
「レミィ、君には双子の、ないし5歳年下程度の妹はいるか?」
「あ……!!フラン!やばい、家に置いてきちゃった!妖精たちに襲われているのかも!!」
急に慌てだすレミィの様子を見て、やはりと確信する咲夜。
「咲夜、こりゃやばいんじゃないのか。その、この子の妹が危ないぞ」
「この子じゃない、レミィなの!……お願い、咲夜さん、レイロックさん、妹を助けて……」
「小さい子に泣かれるのは好きじゃないんだよなぁ……当然、お兄ちゃん達が助けてきてやるぜ」
ぐっとサムズアップし、爽やかな笑顔をレミィに見せるレイロック。
「イェーイ!……さ、レミィも」
「い、イェーイ」
「うん、いい感じ!苦しい時も、元気になれる魔法の言葉さ!」
レミィを元気付けてから、咲夜の方に向き直るレイロック。
「行きましょう、彼女が危ない!」
「あぁ、すぐに!」

銀河幻風ハクレイガー




銀河幻風ハクレイガー




その頃、件の人里では。
「お姉ちゃん、どこにいったの……うわぁん……」
「おい、あのガキを探し出せ!見つけ次第ぶっ殺してやれぇ!ヒヒャハハハハ!!」
レミィの妹、フラン・リィ・スーが自宅から離れた場所にある倉庫の、水瓶の中に隠れていた。
先ほどのとは別の妖精連中が、フランを探している。見つけ次第、殺害するなどと物騒なことも叫んでいる。
辺りの家は、妖精たちに殴りこまれ、部屋を次々と荒らされている。
「およしよ!そんな子はうちにはいないから!」
この家では若い奥方が妖精の襲撃を受けていた。当然、普通の人間なので弾幕は出せない、だから太刀打ちできない。ほんの200年前までは、別に弾幕など撃てなくとも楽に抵抗できたのにこの始末である。
「ババァ、死にたくなければさっさとすっこんでろ!」
「あぁっ!もう、最近の妖精はつけあがりすぎだねぇ!」
「すっこんでろってんだろ!」
そこに颯爽と現れる、黒い影。影は妖精の、奥方を蹴り上げようとする足を踏み潰し、そして妖精の腹を蹴り飛ばして外に追い出した。
「ぐえっ!!」
「あぁ!あなたは!」
一瞬、後光に映されるのはかの霧雨魔理沙の姿!……しかし影はすぐに本当の姿になった。
そこにいたのは、霧雨家の者と思われる、金髪の三枚目風の男であった。背はレイロック同様に高めだが肉付きはレイロックよりしっかりしている。
「人呼んで、かっとびマクスとは俺の事だぜ。このあたりは妖精コネクションの奴らが暴れている、解ってるとは思うけどな。さ、ここは危ない……奥に隠れてるんだ」
「おおお、かっとびマクスが来てくれた!これなら安心だね!」
かっとびマクス……本名、霧雨真樟。霧雨家の子孫であり、レイロックの親友である魔法使い……否、「魔砲使い」である。
「しかし妖精コネクションの奴、派手にやらかしてくれるぜ……お早(さな)はまだか?!」
マクスは誰かと待ち合わせしていたのだろうか、少しイラだっている。と、そこに見慣れた顔と見慣れない顔が二人現れる。

「マクス!何やってんだこんなところで?」
「レイロックじゃねぇか、何って待ち合わせだ。ついでに妖精コネクションと遊んでやっているってとこだな」
「なるほど、君は霧雨の人間か……レイロックから話は聞いている」
「あんた誰だ?」
「それは後で教えよう。それよりも人助けだ、妖精コネクションに狙われている少女がいる」
それを聞いてマクスが顔色を変えた。
「野郎、人里襲うだけでなくて無抵抗の子供まで襲ったってのか!ゆるせねぇ!」
「許す必要など最初からないだろう。マクス、君も手伝ってくれるか?」
「もちろんだぜ、かっとびマクスの実力を見せてやるって言いたいとこだけど、あいにく八坂んとこから子猫ちゃんが届かないんだよねぇ」
子猫ちゃん?レイロックも咲夜も疑問に思った。マクスはいったい何を待っているのだろうか?
「子猫ちゃんが届かないことにゃあ始まりませんぜレイロックさんよ」
「そいつが届いたら手伝ってくれるんだろうな?」
「そりゃあもちのろん子ちゃんよ!なんてったって、俺ちゃんの待ってる子猫ちゃんは……」
と、そこに大多数の妖精たちを跳ね飛ばしながら突っ込んでくる、一台の真っ白な車が!
「おっほー!!きたきたきたきたやっときた!あれよあれ、あれが俺ちゃんの待ってた子猫ちゃん!」
「子猫って車のことだったのかよ?」
何から何まで真っ白なその車に乗っていたのは、緑色の美しい髪をなびかせる「かわいこちゃん」だ。
「おいマクス、お前俺に内緒で彼女作るだなんて酷いぞ!」
「はは、ごめんごめん、でも彼女じゃあないのよ」
「そういう事、待たせて悪かったわねマクス」
「最新型のシンクロン原理搭載型ヒソウテンソク……早速人助けのために使いまするか!」
「ならば早くしてくれるか、子供の命が危険だ」
「オッケー!」
咲夜の催促に、マクスがうなずき車に乗り込もうとするが、先にレイロックが乗り込んでしまう。
「おいレイロック、抜け駆けすんな!そいつは俺ちゃんの子猫ちゃん!」
「仲良く乗ればいいだろ?操縦はマクスに任せるから」
「そういうことなら、う~ん、いいか」
多少、首を傾げつつも納得してしまうマクス。
「あらぁ、仲がいいのね、私はお邪魔だったかしら?」
いたずらな笑顔で二人を茶化す女性、お早。先ほどマクスが早く来いと呟いていた名前だ。
「いやいやいやいや、俺ちゃんとレイロックはそういう仲じゃあないのよ、お早ちゃん?」
「やーね、解ってるわよ。それより、人里が妖精コネクションに襲われてるじゃない。それにさっきの話、ちょろっと聞いたけど、子供の命が危ないんですって?私も加勢しちゃうわ」
そこに咲夜も乗り込んできた。
「信じられん……ただの車ではなく、ヒソウテンソクなのか?」
「そういうこと。このヒソウテンソクにはまだ名前がないわ、名前を登録すればその人がイメージしたかたちに、変形できる仕組みを持ってるのよ」
それを聞いた咲夜はにわかには信じがたいと言った表情になったが、すぐに落ち着きレイロックを見る。
「レイロック、お前が名づけるんだ」
「え~~~っ!?いやいや、話聞いてた?このヒソウテンソクは俺ちゃんの……」
「マクス、すまないな。今は事を急いでいるんだ!」
「急いては事を仕損じるって言うじゃないですかレイロックさんよぉ」
「よぉし、行くぞハクレイガー!!」
「俺の話を無視するなよぉ!!」
『ハクレイガー、ネームインプット完了しました』
「あっ!」
ヒソウテンソクのコンピュータが、自分の名前の部分だけを正確に抽出し登録。続いてレイロックの思い描いたカラーに変化していく!
「この色、紅白に青黄のライン……霊夢の巫女服の色か?」
「へぇ~、レイロックさんやるじゃない。きっとマクスに登録されるよりいいわ」
「そんなぁ~、お早ちゃんちょっとそりゃないんじゃないかなぁ~?」
「……準備は整ったな、諸君?」
珍妙なムードを、咲夜が打ち破る。
「オーケーだぜ、咲夜」
「へいへい、取り乱してすんませんした。少女救出に向かいますか!」
「ふふふ、咲夜だなんて伝説のメイド長みたいな名前ね、いいわよ咲夜さん。準備オッケーよ」
合図を出してから、お早がレイロックに指示を出す。
「このセンサーで、咲夜さんの言っている子を探し出すから、あなたはハクレイガーを車からロボット形態に変化させて頂戴」
「そんなことができるのか?」
「えぇ、あなたのイマジネーション次第で何にでもなるいい子ちゃんなんだから!ハクレイガーは私たちの会話もきちんと聞いてるわ、この中で内緒話はできないわよ」
そりゃまた、酷い仕様だなとマクスが突っ込むが、お早はこれも正義のためでしょと言い返す。その時、センサーがフランの姿を捉える!
「あっ、くっそ~、俺ちゃんたちがバカやっちまったからさらわれてしまった!」
妖精コネクションの追っ手に既に見つかってしまったようだ。幸いにも殺されずに、どこかに連れ去られるようだが……。
「今なら十分、追跡可能だな。お早と言ったな。このヒソウテンソクは、飛行機になることも出来るか?」
「えぇ、出来るわよ。今の幻想郷の住民の大半は、空を飛ぶことを忘れてしまっているからね、その考慮くらいちゃんとやってるわ」
無論、博麗の血筋であるレイロックも自力ではもう、空を飛べない。この200年の間で、幻想郷の外から来た人間の血が混ざってしまったからかもしれない。
マクスはといえば、自慢の「魔砲」で空を飛ぶことが出来るらしい。
「レイロック、飛行形態になる時はハクレイシンクロンのアルファを選択するのよ!」
「よぉし、ハクレイシンクロンアルファ!」

レイロックが叫びながらハンドルを引く。すると車のかたちのままだったハクレイガーが巨大化し、どんどんとパーツが組み変わっていく。コックピットは一人分から四人分になり、四人の位置が入れ替わる。
4m程度であった車は段々と50m大にまで巨大化、カウンタックのようなかたちだったハクレイガーのボディが次々とパージして入れ替わって行く。
そして最終的には、レイロックの頭の中に思い描いていたような飛行機のかたちに変形した!
「すげぇやハクレイガー!」
「よし、行くぞ!子供を泣かす不埒な妖精たちを始末する!」
咲夜の音頭にあわせ、誰からともなく三人全員が「イェーイ!」と答え、そしてハクレイガーが妖精コネクションの一派を追いかけ始める!

その頃、フランは、湖のほとりで妖精コネクションが誇るヒソウテンソク「ダイセイヨウ」3機に囲まれていた。
「うわぁぁぁぁん、お姉ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん……」
「我々、妖精コネクションの秘密を知ったからには、ガキと言えども容赦はしない。よくも我々の新型ヒソウテンソク製造工場に無断で入ってくれたな!処刑してやる!」
妖精たちの癖になかなか残酷なことをする、フランは丸太で作られた十字架にくくりつけられて、火あぶりにされかけていた。
いつ、彼女を囲んでいるダイセイヨウが、その手に携えるライフルを発砲してもおかしくない、このままでは彼女の命はない!
その時、上空からハクレイガーが飛んできた!
「何者だ!?」
思わず、上空のハクレイガーに向けてライフルを発砲するダイセイヨウ部隊。だが、マクスの操縦が冴え、弾丸はかすりもしない。
「どうよ、皆さん。これがかっとびマクスと言われる理由なのさ」
「本気は、そんなもんじゃないだろう?」
「もちのろん子ちゃんよ、早いとこあいつらをやっつけて女の子を救出するぜ!」
ダイセイヨウ相手に奮闘するハクレイガーを見たフランは、あのヒソウテンソクが自分を助けに来てくれたものだと一瞬で悟った。
「もしかしてレミィお姉ちゃんが呼んでくれたのかな?!」
しかし、戦闘機形態では、二足歩行するダイセイヨウにはまともにやりあえないと言う事に気づいたマクス、次第に避けるのが精一杯になってくる。
「お早ちゃんよ、この形態じゃもしかしてまともに戦えないのかい?」
「そーねぇ、レイロックに交代したほうがいいんじゃないかしら」
「いよいよシンクロンマキシムってとこですか!」
「飲み込みが早いわねぇ」
「やるんだレイロック、フランを助けるにはそれしかない!」
「よぉーし、いっちょ連中をもんでやりますか!ハクレイシンクロンマキシム!」
次の瞬間、ハクレイガーが更に一回り大きくなり、80m大にまでなったあと、パーツが人のかたちに組み変わっていく!
「なんだあのヒソウテンソクは!」
「まさか、解体寸前の八坂コネクションが所持していたという、噂の最新型か!?」
「アレに乗っているのは誰だ!」
驚く妖精たちをよそに、変形は更に続く。車のイメージを破壊しつつも、巨大ロボットに変形していくハクレイガー。ついに変形が終了し、大地に降り立ったその時、地面が、大陸が、大きく大きく揺れた!
「きゃっ!!」
その衝撃で、フランが十字架ごと宙に舞い、それを見事にキャッチするハクレイガー。
「もう大丈夫だ、君は俺たちが守ってみせるぜ!」
「レイロック、フランを中に!仕掛けるぞ!」
「イェーイ!」
全長95m、重量およそ19000t。これがハクレイガーの勇姿!妖精コネクションの誇るヒソウテンソク、ダイセイヨウの60mが小さく感じてしまう大きさだ。
「くっ、ガキを奪還しにきやがったか!」
「かまわねぇ、やっちめぇ!!」
向かってくるダイセイヨウ部隊。それをレイロックはハクレイガーを操り、小気味にいなしていく。
「おぉおぉ、やってくれるねぇレイロックさん、どこで鍛えた?」
「鍛えたってわけじゃないさ、ハクレイガーというかヒソウテンソクに乗るのはこれがはじめてなんでね!」
本当にか?というマクスの疑問をよそに、ダイセイヨウ一機を蹴り飛ばすハクレイガー。蹴り飛ばされたダイセイヨウは、盛大に吹き飛び、彼方の森で大爆発を起こした。
「やられたか!?くそっ、仇をとるぜ!」
「お早、レーダーの敵から妙な反応が!」
「これは!スペルカードを使用するのね!やったろうじゃないの!」
「この時代にもスペルカードがあるのか……レイロック、お前は博麗の血筋なのだろう?スペルカードの一つや二つ、まさか持っていないわけじゃあるまいな」
「無茶言わんといてくださいよ咲夜さん、今の時代生身でスペルカードバトルする奴なんか、……ん?」
レイロックの代わりに答えようとしたマクスが、そこまで言って、思わず口を閉じる。
「食らえ!月符『ルナティックレイン』!」
刹那、月の妖精が使うであろう弾幕系スペルカードが発動。黄色い光の弾が大量に登場し、ハクレイガーに襲い掛かる!
「お早ちゃん、防衛機構はないのかい?」
「あるわよ、こっちもスペルカードを使えばいいの!」
「ここは私のスペルカードで行かせてもらおう!月には月だ!時計『ルナダイアル』!」
咲夜が叫ぶと同時に、ハクレイガーのコンピュータがスペルカードを検索。データに存在していた、ルナダイアルを発動する!
瞬間、ハクレイガーから時空停止波が発生した。ルナティックレインの弾幕は意味を成さず、難なくハクレイガーはダイセイヨウの後ろに回りこむことが出来た。
「今だ!」
「よぉし、ハクレイソードだ!」
またもコンピュータがレイロックに声に反応して作動。虚空にエネルギーが迸り、大幣のようなかたちをした剣が飛び出す!
「終わりだ!」
レイロックの気合一閃、ルナダイアルの発動している刹那の間に二体のダイセイヨウを、いとも簡単に切り裂いていくハクレイガー。
「く、くそっ!八坂コネクションめ、まさか自分たちの代わりに戦う奴を探していたのではあるまいな!撤退だ!」
緑色のサイドポニーの、少し大きめの妖精が、部下たちに指示をかけ、妖精コネクションの一派が撤退していく……。この一件で、妖精コネクションは二度と、この人里を襲うことはなかった。

「うわぁぁぁぁぁん、お姉ちゃん、怖かったよぉぉぉぉう!!」
「フラン、フラン、生きてて良かったぁぁぁぁぁぁぁ!!うわぁぁぁぁぁぁぁん!!」
博麗神社跡、現レイロックの家。再会を喜ぶレミィとフランの姉妹にそっと胸をなでおろす一同。
「コネクションに困っている人は、この幻想郷の何処にでもいるんだろうな……」
「うむ、そこで私から提案がある。このハクレイガーを使い、幻想郷の全てのコネクションを叩き潰し、困っている人を助ける」
レイロックの呟きにたいして、咲夜が待ってましたとばかりに言う。
「所謂、仕事人家業って奴か?いいね、悪くない」
「幻想郷をコネクションから救い出すチームの誕生ってわけね?」
「チーム名は……GJ9が、いいんじゃないかな?」
「GJ9?」
「外の世界のアニメでさ、凄くかっこいい仕事人チームがロボットに乗って銀河の悪を斬るって奴があるんだ。これって、今の俺たちと凄くよく似てると思うんだ」
「ふむ、いいだろう。レイロック、そのアニメとやらはこの家にあるのか?」
「あぁ、あるよ」
「後でゆっくりと見せてもらおう。我々GJ9の元になったアニメだろう?お前があこがれるわけを知りたい」
顔が真っ赤になるレイロック。
「あっ、あこがれだとかそんなじゃないよ!」
「ならばハクレイガーなどとそれ臭い名前、俺ちゃんより先につけちゃった理由がわっかんないねぇ……?」
マクスはレイロックと一緒に、そのアニメを一通り見ていたらしい。
「よし……ところでお早、ハクレイガーはどうしたんだ?」
「それならさっき、レイロックに頼み込んで……この家と合体させたわよ」
それを聞いたレイロック以外の面々は、顔を引きつらせるように驚いた。見れば、確かにハクレイガーが神社と綺麗にくっついている。この神社はこれから一同のベースになるのだ。
「そんなことまで!?」
「言ったでしょ?何でも出来るいい子ちゃんだって」
ウインクして答えるお早、したり顔でギターを弾くレイロックにマクスは目を丸くし、そして咲夜はやられたとばかりに笑い出すのであった。
「ははは……!!なんだ、レイロック、同じことを考えていたなら先にそう告げてくれ!よし……GJ9、改めて幻想郷の悪を斬り捨てに行くぞ!」
「イェーイ!」

壊乱壊滅幻想郷、知ってる人間は一人もおらず、見知らぬ妖怪はあまりいない。そんな未来の幻想郷で、悪の時代を破壊するべくやってきたきた十六夜咲夜。亡き主人の命を抱き、レイロック、マクス、お早、レミィとフラン、そしてハクレイガーとともに、幻想郷の旅に出る!銀河幻風ハクレイガー、常世の悪をぶった切る!
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そんなタイトルどおりに人生は行かないかもしれない。だけど大事なのは心意気、泣きたい時は泣く人の頑張るブログ。拍手機能とコメントの違いがイマイチわからない

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Author:葛城修
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男 1989年3月21日生まれ←野上良太郎こと、佐藤健さんと同じ誕生日です
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Excite自動翻訳

越えられない壁を越えた者の数

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