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仮面ライダーディケイド外伝・赤い人と青い人~ディケイドは心を掴む少女の夢を見るか?
スーパークロスオーバーの息抜きに。SCOとは全く関係ないかもしれない方向で、仮面ライダーディケイドの冬の劇場版あとの世界観で、ハートキャッチプリキュアと絡ませます。




世界の破壊者ディケイド。幾つもの世界を巡り、その瞳に何を見る!




スーパーショッカーを打ち倒し、仮面ライダーWとの友情を結んだディケイド、門矢士。

ライダーがいるかいないかも解らない、新しい世界へと旅立ってからまだ、一週間も経たない頃だった。

あの青空が広がる平和な世界は、まさしく単なる通過点であった。

「やはり俺は世界の破壊者か」

背景スクリーンに描かれた絵を見て、士は苦笑いする。

再生や存在維持が困難になった世界を、一度0から破壊することで元に戻すのがディケイドの目的である。自らの物語を捨て、人の物語を作り直すのがディケイドの使命だ。だがそれはあくまでも、危機に陥っていたライダーたちの世界だけの話であった。

これからの旅は自分が思うままに、好きなように旅をしたい。そう思っていた士達ではあったがどうもそうはさせてくれないらしい。

「今度はハイパーショッカーかそれともマスターショッカーか?」

「士君、それは何のボールでしょうか……」

やはり苦笑いしながら呟く士に、後ろにいた光夏海が突っ込みを入れた。

「なんでもいいだろ、それより夏海、これはなんだろうな?」

「さぁ……着ぐるみでしょうか?」

植物園と思しき場所に、大きな緑の怪物が突っ立っている。その周りをかわいらしい妖精が二匹、ふわふわと緩やかにかつ、忙しそうに漂っているような絵がスクリーンに映し出されている。ライダーのいる世界ではないなとは、士も夏海も一目見て解ったものの、その世界がどういう世界なのかわからなかった。

「まぁいいだろ、絵が変わっているってことはここを出ればもう、別の世界だろ。ぶらぶらしてりゃ何か解るだろ」

言って、一人で光写真館を飛び出す士。目の前に広がっていたのは、世界破壊の危機が起きているとは思えないくらいにのどかな世界であった。




「はーときゃっち……」

その世界を見た瞬間、士の口から不思議な言葉が飛び出した。ハートキャッチ、心を掴む。

何時の間にか見たこともないカードが追加されているが、まぁそれはいつもの事か。それにしてもハートキャッチか。

「ん……どう言う事だろう」

まぁいいかと、士は自分が口にした言葉の意味を深く考えることもなく、そのまま街を散策し始めた。

服が変わっているのもいつもの事だった。花屋のような、カメラマンのような。奇妙奇天烈な格好で何の職業か、想像もつかない。これはもう、本当にいつもの事だったので「俺は何を着ても似合うな」と、本当にいつものように片付けた。

夏海の話によれば、海東やユウスケは既にこの世界を調査し始めたらしい。

「いつまでたっても変わらないな、俺たちは……目の前に広がる世界はいつだって変わっているのに」

と、その時。目の前に人間とは思えない、人間のかたちをした「何か」が大量に飛び出してきた。

「っ!」

ディケイドライバーを構え、変身しようとする士の前にまた、何かが飛び出してきた。

「待ちなさいデザトリアーンッ!!」

(赤い……女?)

「プリキュアッ、キーック!」

赤い女、キュアブロッサムがデザトリアンと呼ばれた「何か」を勢いよくミサイルキックで蹴り飛ばす。

「プリキュア……?」

「キキーッ、キーッ!」

「何か」、いや、デザトリアンの戦闘員スナッキーが壁に当たって砂になる。

「なるほど、だいたいわかった。この世界の危機ってのはこういうことか」

改めてディケイドライバーを腰に装着し、それからディケイドのカメンライドカードを取り出す士。

「変身ッ!」

カメンライド、ディケイド!

ディケイドライバーを開いてからそこにカードを差し込み、ディケイドライバーを素早く閉じる。電子音声と共にシルエットが飛び出し、赤いカードが装着され士がディケイドに姿を変える。

「な、なんですかっ!?」

戸惑うブロッサムを他所にディケイドが、ライドブッカーをソードモードに切り替えて、スナッキーたちに迫る。

「新しいプリキュア、じゃないですよね……」

「新しいプリキュア?どう見ても違うだろ」

言いながらスナッキーを切り裂いていくディケイド。その時、すごむブロッサムの後ろから甲高い声がした。

「ブロッサム、あっぶなーいっ!!」

「ん?……のわぁっ!!」

その声の主、青いプリキュア・キュアマリンは何故かスナッキーではなくディケイドを蹴り飛ばした。文字として表すなら「べきぃ」とか軽い音がよく似合う蹴り飛ばされ方だったが、そんな効果音とは裏腹にダメージがでかかったようだ。

ダンボール箱の山に突っ込むディケイドにスナッキーたちが襲い掛かる。

「あ、あれ?新しいデザトリアンじゃなかったの?」

「新しいプリキュアの次は新しいデザトリアンか、なんなんだ!」

二回も間違えられたことに少し腹を立てながらも、スナッキーたちを跳ね飛ばし切り裂いていくディケイド。

「面倒だ、一気にカタをつける!」

アタックライド、ブラスト!ライドブッカーをガンモードに切り替えて追尾弾を連射し、スナッキーたちを片付けるディケイド。その様子を見てブロッサムとマリンはすっかり我を忘れていた。

……どうやら今の一撃でスナッキーたちを全て片付けたようだ。

「あ、あなたは何者なんですか?」

あん?ブロッサムに聞かれて少し戸惑う士。通りすがりの仮面ライダーだといつものように言おうとは思ったものの、もう既にディケイドから元の士に戻っている。ふむ、と少し思案してからこう答えた。

「ただのカメラマンだ、名前は門矢士」

そういうお前らは?と聞く士に、ブロッサムとマリンは「どう見てもただのカメラマンじゃないですよね」「ねー」などと言い合いつつも顔を合わせて答える。

「つぼみです、花咲つぼみって言います」

「来海えりかだよっ、士さんよろしくっ」

「あぁ、よろしく頼む。それで早速なんだが、この世界に何が起きている?」

その言葉にまた二人は顔を合わせた。そして、それならばいい場所がありますと、つぼみがある場所へと案内し始めた。その頃……。




「私立明堂学園か、大したお宝はなさそうだ」

つぼみとえりかの二人が通う学園の前に海東が立っていた。なにやらお宝を探しているようだが、そんなお宝がここにあるのだろうか?

「ハートキャッチプリキュアの世界か、前にも来た事があったけれどその時は肝心の『プリキュア』がいなかったな」

士よりも前に世界を旅していた海東は、以前にもこの世界に訪問した事があるようだ。それが何時頃の話かはわからないが、プリキュアがまだ生まれていなかった時代のようだ。

「いや、既にプリキュアがいなくなった後だったかな……」

「海東さん、この世界はデザトリアンって奴らに蝕まれているらしいです」

後ろからユウスケがトライチェイサーに乗って現れる。

「知ってるよ、僕が以前ここに来た時もそうだった。尤も、あの時はプリキュアもデザトリアンも息を潜めていたけどね」

今はユウスケ君の言うとおりらしいと海東は付け加えてある方向を指差した。ユウスケが何かと思ってそこを見ると、人が倒れている。いや、球体の何かに包まれて小さくなっている?

「あれは!デザトリアンが!」

「勘がいいねユウスケ君、そうとも。大したお宝はないけれど、大したことは起きているらしい」

問題はそこが学園内の敷地であり、今ずかずかと入っていけば流石の彼らでも捕まるかもしれないと言う事か。泥棒、もといトレジャーハンターである海東はそういう事を気にしてはいられない身分であるが、ユウスケは違う。

「士に連絡を!」

「まぁ待ちたまえよユウスケ。ここは僕に任せてくれ」

純然たるヒーローである彼を巻き込むわけにはいかない、とでも思ったのか海東は、学園の塀にひらりと飛び乗り、件の球体に包まれた生徒をあっという間に持ってくる。

思案するまでもなかったか、とため息をついて戻ってきた海東の手には、心の花を奪われたであろう男子生徒がぶるぶると震えていた……。

「近くにデザトリアンがいるはずだ……構えたまえユウスケ」

近くに?とユウスケが聞き返したその時、塀の向こうが爆発してデザトリアンが現れる。

「あれが!この少年の心の花から!?」

既に事情を把握していたユウスケはアークルを体内から出してクウガに変身する。

「変身!」

「さっさと助けるよ!変身!」

それと同時に海東もディエンドに変身する。

カメンライド、ディエンド!

銃のかたちをしたディエンドライバーの銃口に近い部分にあるカードスキャナーを開き、ディエンドのカメンライドカードを差し込み引き金を引く。士とは対照的に三人分のシルエットが縦横無尽に飛び回り、青いカードが装着されて変身する。

「いくよ!」

「おう!」




「こいつは……スクリーンに現れた怪物じゃないか」

「怪物じゃないです、コッペさまです!」

その頃、士はつぼみの祖母が運営している植物園に来ていた。士の目の前にはコッペさまと呼ばれる巨大な妖精がいた。あのスクリーンに映し出された絵の、ド真ん中に鎮座していた怪物である。もちろん、怪物呼ばわりしたので、つぼみから訂正を求められた。

「妖精?こいつもプリキュアの相棒か」

「はい、私のおばあちゃんも昔はプリキュアだったんですよ。コッペさまはおばあちゃんの相棒だったんです」

コッペさまと呼ばれた巨大な妖精をもふもふしながら、つぼみが語る。

「おばあちゃんもか、凄い家族だな」

トイカメラでコッペさまやつぼみ、えりか、植物園の花などを撮影しながら話を聞く士。と、その時、またスクリーンに映っていたものが飛び出してきた。

「うにょーん」

「なんだっ!?……お前たちか!」

レンズの前にいきなり現れたのは、コッペさまと同じくスクリーンに映っていた妖精の一匹だった。

「こーらシプレ!いたずらしないの!」

「でもつぼみ、カメラがあるのですぅ、写りたくなっちゃうのですぅ」

あぁ、あの妖精の一匹かと士は構わずトイカメラを構え、そしてつぼみとシプレを写す。

「あんまりカメラとかに写ったら私たちの正体が他の世界に……」

「大丈夫です、つぼみ!彼が他の世界にぼく達のことを言いふらすとは思えないです!」

もう一匹の妖精コフレがえりかとコッペさまの間を行ったりきたりしながら叫ぶ。

「どうして大丈夫なんですか~」

「彼はプリキュアと同じくらいに強い伝説の戦士ですっ!」

「顔が広いな俺も。妖精の世界にも伝わっているのか」

「はいですぅ、あなたが世界の破壊者ディケイド、いや今は世界の救世主ディケイドですよねぇ」

シプレとコフレが士の周りをぐるぐると回りながらきゃっきゃと騒ぐ。

「えっ、そんな凄い人だったのー!?どーりでただのカメラマンにしてはやるなぁとか思ってたのよー!あっ、カメラマンって言ったら私のお父さんもそうなんだー!今度紹介してあげるね!」

一緒になってえりかも騒ぐ。はぁ、と士がため息をついたのを見て、つぼみがくすりと笑う。

「あっ、そういえばディケイドみたいな青いのを昔見たことあるよ私!」

急に思い出したかのようにえりかが叫ぶ。忙しいガキだとは一瞬思った士だったが、青いのと聞いて疑問が沸いた。

「青いの?」

「うん、確か世界一のドロボーさんだって」

沸いた疑問はすぐに冷めてしまった。海東の奴だな……と士は呆れた。

「そいつは俺の知り合いだ、それも腐れ縁って奴のな……」

しかし解ったことはある。この世界は人類の心を砂漠のように変えてしまおうとしている「砂漠の使徒」という奴らに狙われているらしいという事、この世界でプリキュアはいまや誰もが知っている英雄であるという事、この植物園はこの世界での人間にとって大事なものである「こころの大樹」を研究している場所であるという事など……。

「でもだいたいわかった。やれることはやってやる」

「本当ですか!?」

「あぁ。何が俺に出来るかはわからないが、まあ任せろ」

解っているのか解っていないのか、少し頼りない言葉ではあったが、とりあえずつぼみとえりかの二人は任せることにした。




さて、ディエンド・クウガとデザトリアンの戦いは学園の校庭にて、それはそれは堂々と行われていた。

「サッカーボールのデザトリアンか、どうやらこの少年はサッカーが大好きだったらしいね」

「心の花を元に戻すにはえっと、どうすればいいんだっけ!」

「簡単さ、こいつを倒して花を取り出せばいい。花を取り出すのは僕に任せてユウスケはこいつを倒してくれ」

「っ、おう!」

「僕だってサッカー部のレギュラーになりたいんだぁ、それなのに、それなのに~!」

「あぁ、そう自棄になるなって!戦い辛いなぁ……」

少年の心の叫びを聞いて戸惑うクウガにディエンドが忠告する。

「これが彼らのやり口さ」

普通の人間ならば戦えない相手だ、こいつは下手な怪人よりも厄介だよと海東は続ける。

「人間の心を食い物にするとは、許せない!」

その人間の心を食い物にしているかどうかはわからないが、とにかく、デザトリアンを生み出している奴がいるはずだ。

「親玉は……近くにいるね、そこだ!」

クウガとデザトリアンに当たらないように遠くへ向かって撃つディエンド。

「あーら、見つかっちゃったわぁん」

「幹部さまのお出ましか」

「お出ましするのはデザトリアンよ、それよりあんた誰かしら?プリキュアじゃなさそうだねぇん」

出てきたのは砂漠の使徒の幹部サソリーナだった。エキゾチックな褐色肌に露出の多いだぼだぼの衣装。その髪はサソリの尾のようになっている。

「世界を駆けるトレジャーハンターさ」

「泥棒?」

「……一緒にしないでくれたまえ、僕は泥棒なんかじゃないんでね!」

瞬間、ブラスト。しかしサソリーナは余裕でかわす。

しかしその間にクウガはデザトリアンを追い詰めていた。

「諦めるな、レギュラーになる事を諦めるなよ、君の夢だろ!」

「……夢?そんなの必要ないわぁん。馬鹿馬鹿しくて反吐が出るわ!」

「バカにしないであげたまえ。夢は人間の中で最も高貴な宝の一つだ」

今度は確実にブラストをサソリーナに当てるディエンド。

「くっ!」

「お宝を傷つけることやバカにすることは僕が許さない」

ファイナルアタックライド、ディディディディエンド!

「はっ!」

少し低く篭った電子音声とともにディエンドライバーから強烈なビームが発射される。それと同時にクウガもデザトリアンにマイティキックを決める。

「おりゃぁーっ!!」

「ちっ、サバーク博士に報告しなきゃ」

寸でのところでそれをかわし逃げるサソリーナ。

逃げたか、とディエンドが呟いたその時、マイティキックが決まってデザトリアンが悲痛な叫び声をあげながら爆発した。

「うぎゃあああああああ!!」

「おっと、心の花を取り戻さなくては」

アタックライド、イリュージョン!

イリュージョンのカードを使い、分身したディエンドが連携プレーで校舎の上に飛んでいく心の花をキャッチする。紫色の水晶の中に入っていたその花は赤いポインセチアだった。

「私の心は燃えている、か。スポーツに命を賭ける熱血少年クンらしいね」

そっと、心の花を少年に戻すディエンド。

「海東さん、この世界はプリキュアが守っているはずじゃ……」

「あぁ、そうだね。でもプリキュアが駆けつけなかったという事は、この騒ぎがプリキュアたちの知られていないところで起きているか、もしくは……」

もしくは?と聞き返すクウガ、いや、ユウスケに海東は首をかしげながら言う。

「あるいは砂漠の使徒の行動が、プリキュアたちの手に負えないくらいに激化しているか、かな」




「サバーク博士、プリキュアに続いて新たな戦士が」

どこにあるか解らない謎の城。砂漠の使徒たちの居城である。

あたりは常に闇に包まれており、どこの国にあるとも解らない暗黒の空間だ。ただ一つ解るのは、そこが砂漠であるという事だけである。

「……戦士、だと?何者だそいつは。もしや、ディケイドか?」

その居城の中でサソリーナが仮面の男に跪いて報告をしている。仮面の男、サバーク博士はちらりと背中を向けたまま横目でサソリーナの報告を聞いている。

「恐らくそうかと。詳しいことは解りませぬが、恐らくプリキュアたちと同等、いえ……それ以上かもわかりませんわ」

「何者でもいいぜよ、強いのならば俺が倒すだけじゃき!」

赤い髪の男、クモジャキーがどこからともなく現れる。

「ふふん、興味ありますねぇ、プリキュアでない強い戦士ですか~……このコブラージャの美しさをとくと教えてあげましょう」

青い髪のナルシスト、コブラージャもまたどこからともなく現れた。二人ともサソリーナと同じく、砂漠の使徒の幹部である。

「いいだろう、三人でかかれ……いよいよプリキュア達が手におえないくらいにまでデザトリアンの活動を広げる、人類砂漠化加速作戦の大詰めだ。そしてプリキュアたちを倒す準備も出来た。今回はダークプリキュアも向かわせる」

「ダークプリキュアも、ですか!?サバーク博士、彼らなど私たちだけの力で!」

「いいや!私の命令は絶対だ……三幹部よ、プリキュアの二人と新たな戦士を必ず倒せ!ダークプリキュアと力をあわせて、な……世界の破壊者ディケイド一行を思う存分利用することも忘れるな!」

三幹部よりも格が上の闇の戦士、ダークプリキュアを出すと聞きあわてる三人ではあったが、サバーク博士には逆らえない、三人ともひとまず跪き命令に従うことにした。




「こんな事をしている場合じゃないんだがな」

光写真館。士たちはあれから士たちの拠点である写真館に移動していたようだ。

今、スクリーンの前でえりかとつぼみがシプレやコフレと一緒に写真を撮ってもらっている。

(えりかの親父曰く、俺の写真は素直に人の心を捕らえている、とてもいい写真らしい。どうだかな……ま、いいだろ。それだけ俺の写真を認めてくれる世界もあったってことだ)

「おぉ~、二人ともいいねぇ~、よーしっ、妖精のお二人さんもこっちに来なさい!」

「爺さん、あんまりはしゃぐと腰が……」

夏海の祖父、光栄次郎がつぼみ達と一緒にはしゃぎながら写真を撮っている。

一応の如く栄次郎の腰を心配する士だったが、その必要はなさそうだ。

と、そこに海東とユウスケの二人が帰ってくる。

「士、デザトリアンが!……あら?」

「えっ、デザトリアンがどうかしたんですか?」

「君達がまさかプリキュア!?」

「えっ、えっ、えーっと」

ユウスケの問いに戸惑うつぼみ。しかしそれとは対照的な動きをするのがやはりえりかだ。

「あーっ、あの時の青い人!」

「ん、君は……」

「えっ、えりかの事覚えてないの!?」

おい、お前このガキとどういう関係だと士が海東に詰め寄ろうとするが、何故か栄次郎に止められる。

夏海はといえば、もはやついていけないといった様子で一人コーヒーを飲んでいる。ドライだ。ドライすぎる。

「もちろん覚えているとも。来海えりかちゃんだろ?大きくなったね」

「覚えてくれていたんだ、うれしいな~!」

「おい海東、お前まさかそんな……」

「おっと、誤解しないでくれたまえ」

すっと、右手を前に出して人差し指を立て士の眼前に突き出す海東。

「僕にそんな趣味はない。この子は昔僕がこの世界に来た時に助けてあげた。ただそれだけだ」

「そ、そうかよ……お、俺より通りすがりのライダーしてるだけに色々なところに行ってるんだな」

「当然さ」

「ねーねー、そんな趣味って何よー」

「えりかちゃんは気にしなくていいよ、それより士……デザトリアンが現れたのにプリキュアの二人が現れないと思ったら、こういうことだったのかい?」

「どういう事だ?」

訝しげに聞く士。しかし士のリアクションはシプレとコフレの二匹に崩された。

「えっ、デザトリアンを倒したですかぁ!?凄いですー!」

「スナッキーに阻まれて現場にいけなかったですぅ」

それを見た海東はやはりと言った顔で鼻で笑い、ソファに腰掛けた。

「どうやら勘は当たったみたいだ、プリキュアが出動できないタイミングでデザトリアンが出現している、出動できるタイミングでもスナッキーに阻まれているみたいだね」

「スナッキー?あぁ、あのずた袋みたいな頭の変なのか」

「あ、あの、私たちの代わりにデザトリアンを倒してくれてありがとうございます!それで、心の花は……」

「あぁ、スポーツに燃える熱血少年クンだったよ。安心したまえ、彼なら元に戻した」

「よかったー、さっすが海東さん!」

いや、一応オレも活躍したんだけど、っていうか倒したの俺だし!とユウスケが自分のことを指差しているが、誰も聞いていない。

「やけに慕われているな海東、お前本当にそれだけの関係か?」

「それ以上に発展しているとでも思うのかい、僕と彼女は会うのも久しぶりなんだ」

あぁそうですかと士が呆れる。

(それにしてもそうか、海東は以前にこの世界に来ていたのか……そして砂漠の使徒って奴らの動きは相当にやばいらしく、プリキュアの二人も思うように動けないのか……。俺のやるべきことがだいたいわかった、そんな気がする)

と、その時シプレとコフレがデザトリアンの反応をキャッチしたのか、ぶるぶると脅えだした。

「で、デザトリアンですぅ~!」

「すぐ近くにいるです~!!」

「えりか!」

「うん!」

その場にいた誰よりも先に飛び出す二人。

「おい、俺たちも行くぞ!」

「あぁ、彼女たちを放ってはおけない」

二人と二匹を追いかけて士たちも外へ飛び出す。

「あっ、士くん!」

ようやく事態に気づいた夏海だったが遅かった、またも出遅れた。

「あーらら、先に行かれちゃったわね」

今まで何処に行っていたのか、キバーラが夏海のところにやってくる。

「また見てるだけしかできないんでしょうか、私は……」

「うふふ、まぁそれもありなんじゃない?」

もう!とキバーラをバレーボールのアタックの要領ではたきおとす夏海。

「あいたっ」

「私も行きます!キバーラ、力を貸してください!」

「あーあーあーあー、いってらっしゃい。さ、ユウスケくん、私たちは彼らの帰還に合わせてご飯を作っておきましょう」

飛び出していった夏海を見送ってからユウスケに話しかける栄次郎であったが、肝心のユウスケは既に飛び出したあとだった。

「あらっ、私だけ置いてけぼりですか」




「デザトリアンの、お出ましだぁーッ!!」

「きゃーっ!!」

砂漠の使徒の三幹部たちが次々と、人々の心の花を取り出してデザトリアンに変えていく。

惨劇だ。その惨劇としか言いようがない現場に駆けつけたつぼみたちと士たち。

「ひどいっ……!!」

口を手で押さえて怒りと悲しみを隠せない様子のつぼみとえりか。その二人を見て士と海東、ユウスケが怒りを燃やす。

「ショッカーより性質が悪いな……!!」

ディケイドのカードを構える士。彼らの前にクモジャキーたちが立ちふさがる。

「貴様らか、新しい戦士、いやディケイドは!貴様らはこの俺、クモジャキーが倒すぜよ!」

「ふふふ、コブラージャも手助けしてさしあげましょう!」

「プリキュアの相手は私、サソリーナと……」

「ダークプリキュアが相手しよう」

「絶対に負けません!」

そして士たちとつぼみたちが同時に変身、デザトリアンと幹部たちに向かっていく!

しかし士たちは気づいていなかった、まだ本当に自分がするべきことが何なのか、そして砂漠の使徒たちのこの作戦の、真の狙いを……!

後編に続く。
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【2010/04/05 11:14】 | ポケキス以外の小説と小話 | トラックバック(0) | コメント(0)
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