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第五話「機械仕掛けの鳴くもの~DEUS X MAKINA」
初夏。段々と暑くなるこの季節は、段々と狂気と怪奇が目覚めてくる季節でもある。

……凰雛(おうが)村。シロガネ山脈に囲まれたこの村にはある奇祭が伝わっていた。

それ自体はとても普通の町民会主催の夏祭りに見える。だが、その祭りの最終日に一人、処女が生け贄に出されるのだ。……21世紀にもなって、この村は毎年このような事を続けているのだ。

「最近、その祭りが異次元人が関っているのではないかという研究論文が発表されたのでな……」

「それで、真偽を確かめるために調査に向かえと?」

BEAT基地。何故か暗い司令室で鬼島チーフとセネルが話しこんでいる……。

「あぁ……今回はセネル。お前にとって初めての単独捜索だ」

「俺だけですか?」

「うむ……」

新入隊員であるセネルには丁度良い機会だと言って勧める鬼島チーフ。セネルには断る理由がなかった。……これが後に、大事件になろうとは誰が想像したか。




翌日、セネルはBEATの捜索車を走らせ凰雛村へ向かった。

ソラクの海にあるBEAT基地から、険しいシロガネ山脈のあぜ道を走り抜けること約二時間……。やっと凰雛村に到着した。

「……ここか」

燃料補給は期待できない……から帰りはウィンガーを呼ぶ事にするかと言ってから、セネルは村に入った。

「おや、珍しい……この時期にお客さんかね」

早速、村人の老人に話し掛けられた。

「ふむ……BEATの者か。何をしに来たのかね?」

「ちょっとした調査ですよ」

調査という言葉に顔を曇らせる老人だが、続けるようにと促した。

「何のって……この村祭りですかね」

「やめなされ……真実を知ろうとすれば、あなたも生け贄になる……早々に帰られよ」

だが、そう言われるとますます知りたくなるのがセネルである。

「いえ……申し訳ないのですが仕事ですので……生け贄になって死ぬ覚悟も出来ています」

「むぅ……そうか。だったら余り踏み入らぬようにな」

ぽつりと警告する老人。……セネルはいよいよ祭りの詳細が気になって仕方がなかった。




祭りの一日目。……セネルが凰雛村に着いたのは、この日だった。

「何の変哲もない祭りだな……」

早速、祭りの人ごみに紛れて屋台を見物していくセネル。ヨーヨー、金魚すくい、わたあめ、形抜き菓子、たこ焼き……どれも祭りの定番である。

と、セネルの前に一人の少女が飛び出してきた。

「うおっ……」

「きゃっ……」

走って来た少女を避けるセネルだったが、そのせいで勢い余って少女が転びそうになった。

「ってあぶねっ……」

それを本能で助けるセネル。少女は地面につかずに済んだようだ。

「あっ……あ、あの……助けてくれてありがとうございます」

「いや……それより、そんなに慌ててどうしたんだ?」

少女をゆっくり立たせてから、セネルが尋ねる。

「ごめんなさい……早くしないと花火大会に間に合わなかったから」

「あぁ……そうか。大丈夫、花火は逃げやしないから、ゆっくり行くように。また転んで怪我でもしたら大変だからね」

「はい……」

そうして少女は、屋台が並ぶ神社の側にある小さな川へ向かった。……何処か儚げな雰囲気のその少女に、セネルは違和感を覚えた。

「なんだあの子……」

まぁいいかとばかりに、調査を続行するセネルではあったが……やはり気になる。




その日、セネルは村で唯一の旅館に泊まった。

「この村では、ある神を祀っている……」

そう言いながらセネルが読んでいるのは、その旅館のパンフレットだった。

晩食を食べ、風呂に入ってからパンフレットを受け取ったセネル。そのパンフレットには何故か、この奇祭の詳細が記されていた。

「そもそもこの凰雛祭りは、ホウオウの雛と称して毎年、一人の少女を生け贄に捧げてホウオウの怒りを静めたのが始まりである……」

だが、ホウオウはルギア同様に現在では神ではなく普通のポケモン扱いであり、また神であった時代でも、決して生け贄を欲するようなポケモンではない。

そもそも、ホウオウの雛ならば生け贄でなくても、神仏を祈り祀り崇める巫女などでもいいわけである。

(バカな……こんな祭りがよくも現代まで続いている!)

そのままパンフレットを読んでいると、ふと誰かの視線を感じた。

見れば、先ほどの少女である。……平屋とはいえ、窓をコンコンと叩いていれば誰でも驚く。

「……?」

「さっきはありがとう」

薄暗かったのでよく解らなかったのだが、その少女は赤い瞳、うっすらとした桜色の髪をたたえる美しい少女だった。歳は見た目からおおよそ15歳。

「あぁ……そう言えば君は?」

「私?レンって言うの」

「レンちゃんか……俺は村雨セネルだ」

「よろしくねセネルさん」

屈託のない笑顔を向けるレン。こちらこそと応対しつつもセネルは、やはりレンに違和感を感じていた。

Bパートへ続く。

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【2008/06/15 23:54】 | EL-LAID A | トラックバック(0) | コメント(0)
第四話「不屈のフライト~HIGH HOPE」
オーレ地方。そのすぐ近くのある海域は中世の時代より、魔の海域と言われていた。

その魔力は、鳥ポケモンに頼らず空を飛ぶ「飛行機」の登場により、空にまで及んでいることが判明した。……いつしか、その場所は「絶望の空間」と呼ばれ、海と空の両方でそこを通る者が途絶えた。

しかし、無謀にも、この絶望の空間で訓練を行おうとする命知らずどもがいた。……我等がBEATである。




「いいか、わざわざここまで来て訓練するのにはれっきとした意味がある!」

HEARTオーレ支部第三空港基地。BEAT本部基地でもなんでもない場所……だからか、咥え煙草の鬼島チーフが叫ぶ。

「今から行く場所は我々にとって、絶望の嵐が巻き起こる魔の空間だ。だが!それを超えられなければ超獣にはとても太刀打ちできないと上層部は判断した!」

「超えられなくても太刀打ち……」

「黙ってろ!」

ぼそりと呟くセレーネ隊員に怒号を浴びせるチーフ。

「……それに今回の訓練は、絶望の空間の調査も兼ねる。実は近頃、あの空間内に巨大生物の反応があるとの報告が入っている」

「まさか超獣……?」

セネルの疑問にすぐさまチーフが答える。

「かも知れないから、調査も兼ねるんだ。……いいか、訓練とは実質名ばかりだ。いつも以上に気合を入れるように!各員、生きて帰ることを約束しよう!」

「了解!」




『訓練、大変そうですね……』

「でも、これを超えないと皆を守れないからな……」

空港の公衆電話で国際電話をかけるセネル。その通信先は、どうも女性のようだ。いや、声の感じから少女と言ってもいいかも知れない。

『セネルさんなら必ず生きて帰ってくるって信じてます。だから、生きて帰ってくださいね』

「ありがとう、アイラさん……やってみせるさ」

『頑張ってくださいね、あなたが死んだら皆悲しみますから……』

「大丈夫、死にはしないからさ。それじゃまた、あの商店街で……夜中にごめんな」

『いえ!セネルさんの声が聞けて嬉しかったです!』

「それじゃあお休みなさい」

『はい、そちらは道中気をつけてくださいね!』

それから公衆電話の受話器を元の場所に戻して電話を切る。電子音とともに出てきた国際電話対応テレフォンカードは、かなり度数が減っていた。

「くっそ、通話料金高いな……」

「今の時代、ケータイでかけなよ。ってか、相手誰だよ」

横からからかうようにセレーネ隊員が来る。

「……幼馴染。妹みたいな感じだよ」

「へぇー……俺はてっきり彼女かと思ったな」

言いながら側にあったソファに腰掛けるセレーネ隊員。

「なっ……彼女とかそんなんじゃないっての!」

「照れるな照れるな……」

「照れてないっての……それより、訓練開始まであと3時間か。どうする?」

「……そうだな」

そうして少し考えてから、セレーネ隊員が発言する。

「ウィンガーの調整でもしておくか。不備あって事故るとか、シャレにならないからな」

「……そうしますか」

そう言ってセネルとセレーネは、空港の滑走路に向かった。




絶望の空間。確かにここには、巨大な何かがいた。

雄羊のような立派な鋭い角、らんらんと光る鋭い目、鋼鉄をも噛み砕くかのごとき強靭な顎、鈍く虹色に光るクチクラ質の装甲。そして、背中に小さく折り畳まれた翼からは、雷球が次々飛び出しては放電、落雷を発生させている。

轟雷と嵐を発生させているこの生物、轟雷超獣エクレアスト。……その目はまるで、BEATを今か今かと待ち望んでいるかのようだった。




空港のある廊下……鬼島チーフはオーレ支部の上層部から、ある書類を受け取り、それを読んでいた。周りに人の気配はない。

「あの空間で沈んでいった船や航空機、戦闘機などの記録ですか……」

ふむふむと言いながら、書類を捲り中を確認していく。

「……300年前から報告されているこの海域、空域での事故件数の異常な多さは、自然現象や磁場の影響などと言ったものでは説明がつかないな……」

そのうち、乗客などが白骨死体になって戻ってきた航空機などの報告を見て、いよいよ鬼島チーフは驚愕した。……絶対、何かがいる。

「……しかし、これとは裏腹に、巨大生物の反応はごく最近に報告されているもの。どういうことだ……?」

それを調査するのが今回の目的である。それは鬼島チーフも重々解っていた。しかし、実際にあの空間に入って見なければ何も解らない。……心底、チーフは恐怖していた。だが、自分が恐怖していては、他の隊員の士気に関る。チーフたるもの、目の前の敵に恐怖しては部下に示しがつかない。

「……大丈夫だ、希望をもて。我々は必ず、生還する!」




滑走路から続く、戦闘機を収めるためのハンガーに立ち寄ったセネル達。既に、村野隊員達が整備を始めているころだった。

「遅かったですね、セネルさん、セレーネさん」

「すまない、村野隊員。……こいつが彼女と電話してたんだよ」

「なっ、だから違うって!……妹分の幼馴染だよ」

「ほほう……いい心掛けです。あなた達のウィンガーはあっちですよ」

「解った。ありがとう村野隊員」

何がいい心掛けだと突っ込む間もなく、セネルはセレーネ隊員に、ウィンガーのもとに連れて行かれた。

「……セネル、今回の訓練目的をどう思う」

「どうって……訓練を兼ねた調査じゃないのか」

「いや……オーレ支部の上層部はどうにも怪しい。きな臭いというかなんというか」

「上を疑うなんて、珍しいな」

「……だってそうだろう。ジャパランド本部の俺たちを呼び出さなくったって、オーレ支部の部隊を直々に回せばいいだけじゃないか」

「それもそうかも知れないが、それは俺たちがエリートたる証じゃないのか?新入隊員の俺が言うのもなんだが……」

確かに、BEATジャパランド本部の面々は、他の支部から「エリート」「憧れの的」と一目置かれている。セネルの言う通り、頼りない現地の部隊を使うよりは、エリート部隊に頼むのがいいだろう。

「……うーむ」

「ほら、考える暇があったら行動って、セレーネ隊員の口癖じゃないか。とっとと整備して、いつでも行けるようにしておこうぜ」

「そうだな、確かにお前の言う通りだ」

……納得した様子で、セレーネ隊員はセネルから整備用のタオルを受け取った。

Bパートに続く。
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【2008/05/26 21:53】 | EL-LAID A | トラックバック(0) | コメント(1)
第三話「影から影へ~VIDEO SHINOBI」
世の中に氾濫する映像メディア。それは時として、人々を恐怖に陥れる。

我々が日頃慣れ親しんでいる映像メディア。今回のお話はそんな映像メディアを利用した超獣の恐怖である。




「午後マル得!さぁ、最新ニュースを世界各地から届けられた映像で御覧頂きましょう!」

ソラクの下町とも言えるフウカタウン。オウミ、ハヤテ、モエカ、パキラの四つの町を結ぶ中心地にして、昭和の雰囲気を今も残すこの町。しかし、ネットワーク社会はそんな下町にすら今や普及していた。

「ま、外国の事情なんてこっちには関係ないけど、な」

そう言って大笑いしているのは、ラーメン屋の店主である。最新情報の収集が欠かせないネットワーク社会となった21世紀になっても、このように世界情勢を軽く笑い飛ばしている男である。

「オヤジさん、笑ってちゃいけませんよ。世界各地で起きていることがいつここでも」

「バーカ、こんな下町でやれセレブ来日だの、やれ内紛だの、やれ差別だのと起こってたまるか!」

諭すように言った客に罵声を浴びせる店主。どうも、世界各地で起きていることがこのフウカタウンで起きる事を恐れているだけなのかもしれないが。

「アラモスタウンで突然、超獣が出現したとのことです。しかしHEARTアラモス支部の特殊部隊が現場に駆けつけた時には既に、超獣は消え去っていたとのことです。現地住民が録画した映像を御覧下さい」

「超獣ねぇ、ま、こんな田舎には現れないでしょ」

「田舎とはいいますがねぇ……市民の台所であるオウミや、ソラクの萌え文化発信源であるモエカ、それから大都市であるハヤテに、あのネオブレイカー戦役で活躍した英雄が住んでいたパキラを結んでいる町ですよ、田舎なわけがな……」

諭すように言いながらテレビを見た客の一人が驚愕する。現地住民が録画した映像から緑色に輝く物体が飛び出してきたのだ!

「「おわぁっ!?」」

その物体はラーメン屋の窓を突き破り、夕焼けのフウカタウン……その中心へ飛ぶ。

どうやらその物体は他の住居からも飛んで来たようだ。中心部には次々とその物体が飛来し、合体している。

「な、なんじゃありゃ……」

「オヤジさん、ニュースの映像から超獣が消えてる!」

「な、なんてこったぁ~……」

腰を抜かしへなへなと座り込む店主。しかし客は冷静にBEATへ通報する。これが今回の事件の始まりだった。




緑色に光る物体はやがて、影縫い超獣ビフノスとして具現実体化した。急行したビートウィンガーに乗っていたセネル、セレーネ、村野、メルネス隊員が驚愕する。

「ここにもいるのかよ……」

「カントーやシンオウなど各地方に同個体を確認、どうやら映像を媒体に次元移動しているようね」

「移動だけではなく、増殖までするのかよ……」

「各機、まずは超獣の迎撃に当たれ!」

「「「「了解!!」」」」

チーフの指示でフォーメーションを組むビートウィンガー一号、二号。そしてフォーメーションを組んだと同時にビフノスに対してビームを放つ!しかし……

「きょきょきょきょきょきょ!!」

聞いている者を不快にさせる笑い声とともにビフノスが分身、と同時にその場から消える。向かい合っていたセネル、セレーネの乗り込む一号機と村野、メルネスの乗り込む二号機が、危うくお互いに放ったビームにあたりそうになる。

「あっぶねぇっ……ビームは危険だな」

「もとより消えられちゃ手出しできないぞ……」

分身からのクナイ攻撃を避けつつ、会話するセネルとセレーネ。




「あの超獣さん、忍者に似てますの~……分身攻撃、瞬間移動には気をつけたほうがいいですの」

本部で超獣を「さん」付けしながら隊員達に指示を送る少女がいる。名をナビィベリーと言う。

その瞳は普通のポケモンや人間のものではない。かたちこそ、トゲキッスではあるが……何か異質である。

「雛苺、レジストコード「ビフノス」の行動パターンは分析できたか」

頭をぽんぽん叩きながら鬼島チーフが言う。

「チーフ、ぽんぽん叩くのはやめてくださいですの、ナビィは精密機械だから叩かれると壊れるかも知れないですの」

「あっ、すまねぇな……壊したら村野隊員が血相変えて怒るから怖い怖い。で、分析できたか?」

「はい、一通り分析できましたの~」

「流石一流ドールマスターが作った子ね……」

感心しながらノエルサブチーフが分析結果を促す。

「あの超獣は、映像媒体を通じて次元移動及び増殖をしているんですけど……写真に写してしまえばこっちのものですの。つまり、あの超獣は、自身を記録したフィルムを動かさなければ刺激が働かず実体化できませんの。分析によると、もうすぐで分身が収まりますのー……3,2,1」

と同時に、スクリーンに映し出されたビフノスの分身が収まる。

「どうやら忍術には時間制限があるみたいですの。それに……デジタルな情報記録媒体じゃ、移し身することが出来ないみたいですの」

「テレビカメラは未だにフィルム、デジタルビデオカメラだって未だに普及しているかも怪しいからなぁ……」

「なるほど……」

「関心してないで指示を!このままじゃやられます!」

「おっと……こいつはすまないな。超獣をデジタルカメラで写すんだ!そうすれば奴の動きを固定できるかもしれない!」

「デジタルカメラ……わかりました、やってみます!」




ヴィジョンシーバーのカメラを立ち上げるセネル。

「本当にこれで大丈夫なのかぁ……?」

「今の話が本当なら、これで捕獲できるはず……奴はカメラの方に向かって来るはずだ」

事実、ニュースで流れた映像でも、視聴者のカメラに向かって走ってきてそのまま消えるといった内容だったからである。消えた瞬間、緑色の物体が画面から飛び出し……実体化したという寸法である。

もちろん、ビフノスはこのカメラの存在に気づいた。

「こんな小さいカメラにも気付くのかよ……」

「仕留めた!」

ウィンガーのコックピットウィンドウ越しに、シャッターを押すセネル。見事、ビフノスはカメラの範囲内に収まり、消えてしまう。ヴィジョンシーバーの画面には、ビフノスが記録されている。

「ひとまず一件落着か……」

「他の地方に出た超獣も姿を消したみたい……」




「な、なんだったんだぁ……」

最後まで腰を抜かしていた店主。

「ニュースの方もかなり驚いているようですね」

落ち着いた様子の客がラーメンを食べに戻ってくる。

「うぁーっ、のびちゃってるよ……」

「な……さっさと食べないおめぇが悪いんだろうが!」

「あんな状況で食べられますかっての!!」

「んだとぉ!!」

「オヤジさん腰抜かしてたくせに!」




その頃、BEAT本部では各テレビ局に対して、この超獣を写した映像フィルムを焼却するように連絡要請、これで事態はエルレイドAの出現なしに収束の方向へ向かうかと思われた……。

しかし、フウカタウンの別の場所。ある青年が、密かにこの超獣を映像に記録していた。

「うしし……これはいい映像」

青年の名前はスギタ。そのあたりでは「8mmビデオフィルムマニア」として知られたべトベターの青年だった。友達のいない彼は、趣味である8mmビデオカメラ撮影のみを生きがいとしている引きこもりであった。

どうもビフノスは8mmビデオカメラのレンズには反応しないようである。しかしこれが後の災いの原因であった。

「超獣ちゃんを撮ったどー!!」

薄暗い和室でフィルムを抱えて叫ぶスギタ青年。

Bパートへ続く
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【2008/04/28 19:43】 | EL-LAID A | トラックバック(0) | コメント(0)
第二話「強襲!BEAT秘密基地~ULTRA LAIDER」
前回より。

突如現れた超獣グールシフォン。そしてそれをあっという間に退治した謎の巨人……。

宇宙へ飛び去った彼をBEATが見逃すはずがなかった。




「彼は何者だ?我々の敵か、味方か」

ワーム殲滅の任務から帰ってきた鬼島チーフが、報告を受けるなり怒号をあげる。

「さぁ……味方だと思いたいんですが」

「いえ!彼は絶対に我々の味方です!」

同じく、ワーム殲滅任務から帰ってきたと思われるメガヤンマの村野隊員が口を開く。と、続けざまにセネルも叫ぶ。

「村雨……何故、そう言える?」

「それは……えっと……」

変身したのが、まさか自分とは言えないセネル。しかもあの時は、レイドレンズの光にうながされ、本能的に変身したとしか言いようがないのだ。

「彼の優れた直感と判断力による、分析の結果かしら」

フォローするように言ったのはノエルサブチーフだった。

「なるほど……だが、まだ確信は持てないな。我々は超獣の調査とともに、あの巨人のことも調べる」

言いながら鬼島チーフが懐から煙草を出そうとする。が……。

「あ、しまった……禁煙中なんだった」

舌うちしながら、煙草を我慢するチーフ。と、セレーネ隊員とセネルが言い争いを始めたようだ。

「ま、あの巨人が何者にしろ……確証が持てるまで信用するわけにはいかないな」

「そんな……セレーネ隊員!」

「だいたいよ、村雨隊員。何故あの巨人をかばう?確かに彼は俺たちを助けたかも知れないが……」

「……」

「それに随分あの巨人と親しそうな言い方じゃないか」

「巨人って名前じゃないですよ!」

思わず反発するセネル。直後、あちゃー……と、ミスを犯したかのような顔をする。

「ほーう、名前まで知ってたとは……なんて名前だ?」

「……エース、エースですよ」

とっさに思いついたのは、かつてテレビでみたある番組のヒーローの名前だった。

「ふーん……じゃあ暫定的にあの巨人をメンバー全員で「エース」と呼ぶ事にしますか」

「そうしてもらった方が、彼も嬉しいかと」

「お前……まぁ、いいか」

半ば呆れたような目でセネルを見るセレーネ隊員。

「仲が良いんだか悪いんだか」

その様子を見ていたメルネス隊員が、コーヒーを飲みながら呟く。

「喧嘩するほど何とやらと、よく言いますよ」

「ふぅん……」




午後4時。あの戦闘から二時間たった後のこと。セネルは一人、地元パキラの町立図書館に来ていた。

目的は、自分が変身した巨人のことを調べることだ。

「ウルトラマンと……似ていないか?」

自分が遥か昔に手に入れた力、自分と一体化した意思。まさか今頃になって、真剣に調べる事になるとは思っていなかったらしい。

ウルトラマンとは、セネルが小さな頃によく見ていた空想科学特撮作品の名前である。この世界と何処か似ている異世界が舞台の特撮作品で、人間のピンチに現れる正義のヒーロー。

「という事は目覚め石って……いやでもなぁ……俺だけ、かも……」

「まさか本当にいたなんて……いや、でも俺が変身したのとウルトラマン達はどこかが違う……」

「いっそのこと、俺の中にいるこの意思を巨大なエルレイドと考えれば……」

思案をめぐらせるうちに、解らなくなってきたのか頭を抱えるセネル。

「だぁーっもうっ……」

しかし一つだけ解る事がある。自分の中に宿る「エース」は確実に人類の、ポケモンの味方だ。

「なぁ教えてくれ、あんたは何者なんだ……?」

レイドレンズに静かに語りかける。だが、答えはない。

「……寝てるのか?それとも」

答えられないのか。

「……」

そのまま、机にうつぶせになるセネル。




その頃、マリンガーディアンベースでは。

「イリス=グレイシャ……か。どっかで聞いたんだがなぁ……」

何かの資料を持ってうろうろするチーフ。

「誰ですかそれは?」

「あ、いや、こっちの話だ気にするな……。天道……ソウレン」

「だから誰ですかそれは」

「……村野、そんなボケはいらんから。天道ソウレンはさすがにお前も知ってるだろ」

「……あぁ」

「ところでチーフ?例の巨人について……」

「……いや、それがよく解らない……」

「よく解らない、とは?」

「彼、及び彼の同族が過去に現れた形跡は、実は世界各地の遺跡で見かけられるんだ。だがな……」

座り込んでため息をつくチーフ。

「だが……?」

「彼等の存在意義が、いまいち曖昧なんだよ」

そもそも彼等が現れたのは……と、チーフが解説しようとしたその時、大きな揺れが起きる!

「うわぁぁぁぁっ!?」

「落ち着けお前等、避難しろ!事態が収まり次第調査する!」

「チーフ!マリンガーディアンベース前方に、超獣出現!」

「何だって!?」

「超獣から、アルコール成分が検出されています、ベース周辺の住民が全員、酔っ払ったかのように錯乱状態に陥っています!」

メルネス隊員が言い終わらぬうちに、揺れが収まる。

「どうも、この揺れは超獣からの先制攻撃だったようだな……BEAT、出撃!」

「了解!」

Bパートに続く。

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【2008/04/14 19:00】 | EL-LAID A | トラックバック(0) | コメント(0)
第一話「希望~NEW HOPE」
全てはあの日から、始まった。ある少女が旅立ったあの日……。宇宙では___




「ジュゥアッ!!」

地球圏に落ちようとしている隕石を追いかける謎の光の巨人が、超高速で飛んできている。

と、それを邪魔しようと巨大な生物が、隕石と巨人の間に立ちはだかる。

「ギャアアアアン!!」

邪悪な雰囲気を漂わせるそれは、光の巨人と交戦を開始する。

恐らく、この生物は隕石を守るために出てきた出所不明の回し者。この光の巨人は少なくとも地球の敵ではない。

「デュアッ!」

腕をL字型に組み、生物に光線を発射する巨人。生物は怯むが、倒れはしない。そしてその間にも隕石は地球に向かって進んでいる!

「ギャアアアアアアン!!」

悲鳴にも似た叫びを上げながら生物が巨人に体当たりする。

「ムンッ!?」

そしてついに隕石が地球の大気圏に突入してしまった!

「……しまった、己……リー!!」

巨人が誰かの名前を叫んだ。しかし、最後の部分しか聞き取れない。巨人が隕石を追いかけようと、生物を跳ね除けて飛び立つ。だが、このくらいで怯む生物ではなかった。

隕石を止めようとする巨人にしがみつく生物。

「何っ!?このっ……デュアァッ!!」

最後の最後まで抵抗する生物に対し、巨人がゼロ距離で光線を発射する。

「ギャアアアアアアンッ!?」

強大、膨大なエネルギーを浴びた生物が大爆発を起こして消滅する。だが、生物を倒す事には成功したものの、巨人はエネルギーを使い果たしてしまったようだ。

「グッ……ジュウアアアアアアアァァァァァ……」

隕石と巨人が大気圏に突入する。隕石は溶けず、巨人はどんどん体が溶けていく。そしてついには、小さな石のような姿へと変貌を遂げてしまうのだった。

そしてそのまま、隕石と巨人は地表に激突してしまうのだった。




それから何年か経った、ある日のこと_____。一人のキルリアの少年が、家の庭に落ちている緑色の石を発見した。

「ん?これは……」

何だか、書籍で見た目覚め石と言うモノによく似ている。少年がそう思ったその時、石の中から何者かが呼びかけてきた。

『……君は……?』

「わっ?!……石が喋った」

『驚かせてしまってすまない。君の心の中にある、静かな闘志が私を目覚めさせたようだ……』

「僕の中の……静かな闘志」

『……君に「進化の力」を与えてあげられるかもしれない』

いつの間にか、この少年と石の中にいる何かがテレパシーで語り合い始める。

「僕をエルレイドにできるの?じゃあ君は目覚め石の……?」

『……目覚め石?……この星では、私のこの姿をそう呼ぶのだな。私は君のお父さんとお母さんが、まだ若かった頃、この家の庭に落ちてきたんだよ。地球を守るために戦って、ね』

「地球を守るために……?」

『情け無い話だが、この姿では本来の任務をこなす事が出来ない』

「……だから僕に進化の力を与えるかわりに、手伝ってくれと?いいよ、僕だって大切な何かを守りたかったんだ」

『……やはり私の目に狂いはなかったようだ。……来るべき日のために、これを渡しておこう』

少年の目の前に指輪が二つ現れた。ピントレンズと呼ばれるアイテムによく似ているが。

『レイドレンズが光り輝いたその時、お前は私の与えた大いなる力を知るだろう』

「大いなる、力……」

そうして少年がエルレイドに進化したその日から、物語はまた動き始めた。




それからさらに何年か後。

ジャパランドのソラク地方に本部を置くギルド兼地球圏防衛組織「HEART」。その分隊であり、対超獣用特殊部隊「BEAT」の基地「マリンガーディアンベース」の中に、あの少年の姿があった。

「村雨隊員、パトロールに行って来てくれ」

「了解!」

村雨セネル。あの時、目覚め石の中にいる「何か」から力を貰った少年。だが、その力が何なのかは、セネル自身、未だによく解っていなかった。

彼は色々な経緯から、このBEATというエリート部隊の一員として頑張っている。全ては地球を超獣から守るために。

基地の司令室から、戦闘機が収納されているハンガーへ向かうセネル。と、後ろからムクホークの青年が走って来た。

「よぉ、村雨隊員」

「……セレーネ隊員」

「ヘマすんなよ、何でもないところでウィンガーを落とされちゃ困る」

「落とすもんかよ」

セレーネと言い合いながら、BEATが誇る小型戦闘機「ビートウィンガー」に乗り込むセネル。

「ビートウィンガー、001。村雨セネル、出ます!」

ウミガメを思わせる形状のマリンガーディアンベース。その「ウミガメの甲羅部分」が開き、ビートウィンガーが飛び出していく。




「血気盛んだな、あの新入隊員は」

「からかい甲斐がありますよ」

セレーネと、フライゴンの中年男性が司令室で喋っている。どうやら、この男性はBEATの隊長のようだ。

「あまりからかうもんじゃないぞ、特に……」

「はいはい、隊長さんの言いたいことはよく解りますよっと」

「あまり斜に構えるのはいけないって、何度言えば解るかな」

トリトドンの女性隊員が、セレーネに対してコーヒーをどんと置きながら言う。

「ツンデレのお前には言われたくないね、メルネス隊員」

「何ですって!」

「ははは、仲良きことはいいものだな、ノエルサブチーフ」

いつの間にか隊長の後ろにいたムウマージの女性隊員に、何事もなかったかのように話し掛ける隊長。

「そうですね、鬼島チーフ……あら、ワーム殲滅部隊から指揮の要請が来てるわ」

「ん……しゃあねぇな、あいつらと来たらすぐ俺を頼る……んじゃ、いってくるわ」

どうやら、この鬼島というBEATの隊長は、別の部隊の隊長も兼ねているようだ。




その頃、セネルはカントー地方・マサラタウンの上空まで来ていた。

「この町、何だかパキラと雰囲気が似てるんだよな……」

パキラ。パキラタウンのことである。村雨セネルの故郷である小さな町だ。

このマサラタウンもまた、パキラタウンと同じくらい小さな町だった。

「超獣が現れなければいいが……とりあえず地上に降りよう。」

そうして、ビートウィンガーが、マサラタウンの山間付近に着陸した。

Bパートに続く。
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【2008/04/07 12:07】 | EL-LAID A | トラックバック(0) | コメント(0)
序章~願いの意思~
全ては、沖野翠がパキラタウンを旅立ったその日始まった。

シンオウ地方のある町に、ワームと呼ばれる謎の知的生命体が乗った隕石が落ちたのは丁度その日であった。もちろん、沖野翠はかつての旅のメンバー達と再会する日までこの事を知らなかった。

だが、この時ポケアースに飛来したのはそれだけではなかった。

宇宙から来たる大いなる意思。光の巨人。

彼はワームを追いかけてポケアースにやってきた宇宙の使者だった。

そして沖野翠がネオブレイカーを滅ぼしてから数十年後、ソウレンがワームと戦い始めたその時。彼は再び目覚めた。

ワームが呼び寄せたもう一つの脅威「超獣」と戦うために……!




対異端のモノギルド「HEART」。その構成部隊の中にBEATがあった。

BEAT。対超獣用特別遊撃部隊。普段は海の安全を守る海上保安部隊として人々の命を守っているが、それは表の顔。その実は、異次元から迫り来る超獣と戦う秘密部隊なのだ。

そのメンバーの一人・村雨セネル。彼には大きな秘密があった。仲間にも秘密にしていることらしいが、いったい何なのだろうか……?それは、大いなる意思に導かれたこの物語が全て教えてくれる。

EL-LAID A       始動_______

【2007/12/05 23:58】 | EL-LAID A | トラックバック(0) | コメント(0)
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